良い演技に必要不可欠な要素
何を重要視するべきか
まず、そもそもの話、「良い演技」とはどんな演技でしょうか?
これは、人それぞれに価値観が違うので、一概に「これこそが良い演技だ!」と言い切れるものはありません。
ただ、どんな演技でも「良い」とされる演技には共通点があります。
それは何か?
「リアリティ」です。
「リアル」ではなく、「リアリティ」。
現実味・真実味がある演技、本当にそれが行われていると信じられる演技のことです。
それは、説明型の演技でも、体験型の演技でも同じです。
本当に訓練された人たちの完璧な型を使った説明型の演技に、深いリアリティがこめられていたら最高峰といえるでしょう。
そして本当に訓練された俳優の体験型の演技に、見事な型を取り入れた説明型の演技の良いところを取り入れたらこれもまた最高峰といえるでしょう。
つまり、俳優の演技の到達点、目指す所は実は一緒なのです。
同じ山をどこからどのように登るか。
ただ、この「リアリティ」
簡単にはつかめるものではありません。
自分の内側ではそのつもりでも、外に表れてこなければ意味がありません。
よく、台本をものすごく分析して、役の心情、人間関係、セリフの関係性などを事細かに説明できる人がいます。国語の先生並に。
でも実際に演技をしてみると、何も伝わってこない。演技が冷たい感じがする。
なぜか?
それは頭だけで演じていて、心がまったく動いていないからです。
また、楽器の訓練がされていないので、心で何かがうごいていても何も表れてこない。
そして結局、ウソの感情を作ったり、エキセントリックになってみたり、どんどんリアリティからかけ離れていきます。
では、どうすればリアリティを掴んだ演技ができるのか?
まずは、俳優の楽器です。
これが硬ければ、何をやってもダメです。
何も伝わりません。
繊細で、余分な力が抜けていて、感じやすくて、それが外に表れやすい、そして信じ込みやすい俳優の楽器を手に入れる事が先決です。
これは訓練をすれば誰でも手に入ります。センスなどは関係ありません。専門の訓練をすれば、かならず俳優の楽器は磨かれていきます。
その上でシチュエーション。
役を多角的に見て、そのなかで自分と役の相違点を結びつけて、本当に心が動くレベルで演技をすること。
良い演技には「俳優の楽器」そして「リアリティ」この二つは必要不可欠になります。
何度も言うように、俳優の楽器の訓練は誰でもできますし、誰でも良くなっていきます。
さらに詳しくは下記のメールセミナーでさらに深くご説明します。